由来
ショウガ科ショウガ(Zingiber officinale)の根茎を乾燥させたものを刻んで用いる。
性状
肥大し、内部は白く辛味が強いものが良品。細くしなびたものや、暗黒色を帯びたものは良くない。
薬徴
結滞の水毒を主治する也。旁ら嘔吐・咳・下利・厥冷・煩躁・腹痛・胸痛・腰痛を治す。
解説
ショウガに3種あり。
生のヒネショウガが生姜。
生姜を乾燥させたものを乾姜。
乾姜を湯通しし乾燥させて精油成分をとばしたものが炮姜(三河乾姜)。
原文に生姜とあったら生のヒネショウガを用いなければいけない。乾姜ではうまくいかないので、そのような薬方のエキス剤を服用するときはすりおろしたショウガ汁で溶いて服用した方が効果がある。
さて、乾姜の効用は体の何処かに滞って病気を引き起こす水を去ることにある。病の原因である水が取り除かれることで嘔吐以下の症状が良くなる。特に甘草と組むことで煩躁に効くのも面白いのである。