防已

由来

日本の山野に自生するつる性多年性落葉樹、ツヅラフジ科、大葛籠藤おおつづらふじSinomenium acutum)の茎および根茎。

性状

横切面が菊の花模様に見えるもの、細かい導管が目立つものが良品。

薬徴

水を主治する也。

解説

水を治すだけでは良く分からない。使用される薬方も多くはないので薬方に従って使うべきであろう。

また、防已には異名、同名の偽物もある。

漢防已  大葛籠藤の根
木防已  大葛籠藤の茎

以下使用しないこと

ふん防已  ツヅラフジ科、ハスノハカズラ(Stephania tetrandra)の根→中国では使用することがある
     ようである
木防已2 ツヅラフジ科、青葛籠藤あおつづらふじCocculus orbiculatus)の茎→別物、使用してはいけない
広防已  ウマノスズクサ科、シマノハカズラ(Aristolochia fangchi)→アリストロキア酸含有で腎毒
     性あり、絶対使用しないこと

薬効

処方

  • 防己黄耆湯
  • 防已茯苓湯
  • 木防已湯
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