由来
天然の含水硫酸カルシウムCaSO4・2H2Oである。生薬に使用するものは繊維石膏と呼ばれる。他に石膏には透明石膏や雪花石膏(アラバスター)がある。ラテン名 Gypsum Fibrosum は繊維を指す(fiber)。光沢のある白色の針状~繊維状結晶で砕くと容易に指でほぐすことができ、針状、繊維状結晶の粉末になる。青色を含まない、白い結晶塊ほど良品。臭い、味なく、水には溶けにくい。
考察
煩渇を主治する也。旁ら讝語・煩躁・身熱を治す。
薬徴
耐え難い喉の渇きがあるかどうかが大事である。喉の渇きがなければ身体に熱があっても使用しない。麻杏甘石湯や木防已湯にも条文には記載はないが煩渇はある。
薬効
解熱、止渇、鎮静。
薬方
- 白虎湯
- 白虎加人参湯
- 白虎加桂枝湯
- 木防已湯
- 麻杏甘石湯
- 越婢湯